雪月占花_心々の『楽書記』

地球の不可思議を楽しみゆるく暮らすためのメモ

宮崎駿監督が映画化する「君たちはどう生きるか」をまずは読む

宮崎駿監督が映画化すると宣言した吉野源三郎原作の「君たちはどう生きるか」を読んだ。私は彼が騒ぐまで知らなかった。なぜ中学生頃までに出遭い損ねたんだろう。小中高のどこかでどこかの先生が紹介してもいいんじゃないのか!?私がスルーしたのか??そんな愚痴はどうでもよくて、物語はコペル君に語りかけるおじさんの寄り添うようなあたたかい言葉で進む、ので思春期でも一つ一つの言葉が素直に受け入れられる。いや、そもそもマジな思春期ならタイトルで読むの止めてるか。

 

「君たちはどう生きるか」本書よりフレーズ抜粋

いつでも自分が本当に感じたことや、真実心を動かされたことから出発して、その意味を考えてゆくことだと思う。─ 53ページ

 

人間は、人間同士、地球を包んでしまうような網目をつくりあげたとはいえ、そのつながりは、まだまだ本当に人間らしい関係になっているとはいえない。だから、これほど人類が進歩しながら、人間同士の争いが、いまだに絶えないんだ。─ 96ページ

 

人間が人間同士、お互いに、好意をつくし、それを喜びとしているほど美しいことは、ほかにありはしない。─ 97ページ

 

世間には、悪い人ではないが、弱いばかりに、自分にも他人にも余計な不幸を招いている人が決して少なくない。人類の進歩と結びつかない英雄的精神も空しいが、英雄的な気魄を欠いた善良さも、同じように空しいことが多いのだ。─ 195ページ

 

人間が、こういう不幸を感じたり、こういう苦痛を覚えたりするということは、人間がもともと、憎み合ったり敵対しあったりすべきものではないからだ。また、元来、もって生まれた才能を自由にのばしてゆけなくてはウソだからだ。─ 253ページ

 

僕たちは、自分で自分を決定する力を持っている。だから、誤りから立ち直ることも出来るのだ。─ 256ページ

 

映画が楽しみ。